研究課題/領域番号 |
17K07932
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水圏生命科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐伯 宏樹 北海道大学, 水産科学研究院, 教授 (90250505)
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研究分担者 |
都木 靖彰 北海道大学, 水産科学研究院, 教授 (10212002)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 魚肉タンパク質 / 分子修飾 / 糖鎖導入 / アルギン酸オリゴ糖 / 抗炎症 / メイラード反応 / 糖修飾 / 等電点電気泳動 / 抗酸化 / コラーゲン / 抗炎症機能 / 魚肉ペプチド / 糖鎖 / 機能性食品 |
研究成果の概要 |
魚肉由来の消化ペプチドをアルギン酸オリゴ糖(AO)修飾すると,抗炎症機能が著しく増強された。この魚肉消化物から,AOが結合した抗炎症ペプチドのみを濃縮・分取するためには,両性電解質を含まない等電点電気泳動(Autofocusing)が有効な手段であったが,このAutofocusingによる抗炎症ペプチドの濃縮には,AOのもつウロン酸・カルボキシル基の負電荷が関与していた。また,このウロン酸は,抗炎症機能の増強にも貢献していることが明らかになった。さらに,コラーゲンペプチドでもAO修飾による抗炎症機能の増強が起きた。これらの事実は抗炎症ペプチド産生法としてのAO修飾の実用的汎用性を示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
各種非感染性疾患の増悪に炎症体質が関わっていることから,食を介した慢性的炎症の緩和は食品科学における重要な命題である。この分野の研究は,主に食品成分中の抗炎症物質の探索とその利用であるが,本研究は,魚肉タンパク質をメイラード反応を介したオリゴ糖修飾によって新規抗炎症物質が獲得でき,またその機能の獲得と簡便な濃縮・回収に,オリゴ糖中のカルボキシル基が関与していることを明らかにした。さらに,本技術が筋肉タンパク質に留まらず,コラーゲンにも適用できる事を示した。以上の成果は,抗炎症ペプチドを産生する方法としてのアルギン酸オリゴ修飾の実用的汎用性を示すもので,今後の実用化研究に有用な知見である。
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