研究課題/領域番号 |
17K07964
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経営・経済農学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
園田 正 名古屋大学, 経済学研究科, 教授 (60329844)
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研究分担者 |
VU THIBICHLIEN 名古屋経済大学, 経済学部, 准教授 (60747880)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ベトナム / ミクロデータ / 賃金労働 / 非農業自営業 / 食料供給 / 栄養摂取 / 農家モデル / 部門間労働移動 / 非農業労働 / 労働移動 / 家計生活水準調査 / 農外労働供給 / 出稼ぎ / 食料支出 / 農家 / 労働供給 / 農外就業 / ミクロパネルデータ |
研究成果の概要 |
本研究は,主にベトナム農家のミクロデータにより農外就業が食料供給と栄養摂取に与える効果を考察する。賃金労働(兼業)と非農業自営業への就業が食料供給に及ぼす効果については,農産物と非農産物の生産を含む農家モデルを比較静学分析し,異なる農外就業が食料供給に及ぼす異質な効果の重要性を説明した。農外就業が栄養摂取に及ぼす効果については,兼業の増加は農村成人の栄養摂取を低めるが仕事内容の変化を通じて効果が弱まったこと,短期出稼ぎは農家の食生活を改善しない可能性を説明した。集計した労働力移動の分析については,農業部門から非農業部門への移動人数と部門間期待賃金差の関係には非連続性がないことを説明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1980 年代以降,ベトナムでは農外労働所得が農家の生活に重要となっているが,これに伴う就業変化は,農業労働の減少を通じて農家の食料供給を減らし,栄養摂取にも影響する。ベトナム農家のミクロデータに基づき,異なる種類の農外就業が食料供給に及ぼす効果,農外就業が栄養摂取に及ぼす効果を分析した研究は少なく,本研究の成果は関連分野の研究蓄積に貢献する。また,農業部門から非農業部門への労働移動と部門間期待賃金差の関係に関する成果は,この関係に個人行動に基づくミクロ的基礎を与えることで貢献している。上記の成果は基礎的だが,貧しい農家が所得と栄養状態を改善できない原因,改善に必要な政策を見出すのに役立つ。
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