研究課題/領域番号 |
17K08070
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
獣医学
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
山崎 理絵 (長谷部理絵 / 長谷部 理絵) 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教 (70431335)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | プリオン病 / 補体因子 / 神経病態 / 神経細胞 / グリア細胞 / 神経細胞・グリア細胞クロストーク / グリアの活性化 |
研究成果の概要 |
補体因子はプリオン感染マウスの脳で感染初期から発現が増加するが、病態形成における補体因子の機能は不明であった。プリオン感染マウスモデルと初代培養系を用いた実験により、補体因子C1qはプリオン感染マウスの脳においてミクログリアから分泌され、神経細胞に対してp38 MAPKを介した細胞シグナリングを誘導することにより、細胞膜の透過性を亢進させ、PrPSc蓄積量を減少させることが示唆された。C1qはまた、STAT3経路を介してアストロサイトを活性化させることが示唆された。また、補体因子はプリオン感染初期から中期にかけて病態進行に影響を与えるが、臨床期以降は影響を与えないことが明らかとなった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
先行研究により、補体因子はプリオンが末梢から中枢神経系に侵入する際に重要であることが報告されていたが、神経病態形成における補体因子の機能は不明であった。本研究の成果より、補体因子がプリオン感染初期から中期にかけて病態進行に影響を与えることが明らかとなった。補体因子C1qの機能として、神経細胞の細胞膜の透過性を変化させること、アストロサイトの活性化状態を変化させことが発見された。補体因子は神経細胞でのPrPScの増殖を制御することから、本研究の成果は新たな治療薬の開発につながることが期待される。
|