研究課題/領域番号 |
17K08338
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
天然資源系薬学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
田中 隆 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 教授 (90171769)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | エラジタンニン / ポリフェノール / 生合成 / 酸化還元不均化 / カテキン / 紅茶 / ゲラニイン / 酸化還元 / 天然物有機化学 |
研究成果の概要 |
エラジタンニンの季節変化や、分離した化合物の反応性等を詳細に検討した結果、エラジタンニンの主要アシル基であるHHDP基がgalloyl基から直接生成するのではなく、前駆体となるDHHDP基の還元的代謝によって生成していることが強く示唆された。これらのことから本研究成果は我々が提唱する新しいHHDP基生成機構を強く支持するものである。安定なDHHDP基と非常に不安定なDHHDP基があることを考え合わせると、植物中に前駆体となるDHHDPエステル類が検出できないHHDPエステルでも、galloyl基からDHHDPエステル経由で生成したり、酵素により還元されている可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エラジタンニン類は機能性食品成分として知られるポリフェノールの一群であり、消化管内でエラグ酸となって吸収され様々な健康効果を示す。また、極めて構造多様性に富む物質群であることから、古くから化学者の注目を集め、最近は全合成研究も盛んに行われている。しかし植物体内でエラジタンニンがどのように生合成されているのかについてはほとんど明らかになっておらず、これまで「酸化的に生合成される」と推測されているに過ぎなかった。我々の研究成果は、エラジタンニン生合成は単純な酸化反応ではなく、酸化還元が複雑に組み合わさっていることを様々な分析結果から示したもので、植物ポリフェノールの分野で学術的に意義がある。
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