研究課題/領域番号 |
17K08486
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
稲田 仁 東北大学, 医学系研究科, 講師 (60419893)
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研究分担者 |
大隅 典子 東北大学, 医学系研究科, 教授 (00220343)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Pax6 / Sox2 / 交連下器官 / 神経幹細胞 / 上衣細胞 / 脳脊髄液 / SCO-spondin / トランスサイレチン |
研究成果の概要 |
Pax6は脳の交連下器官(SCO)の胎生期の発生に重要な役割を果たしている転写因子である。成体マウスにおけるSCOでのPax6の発現を解析するとともに、SCOを構成する細胞がどのような性質を持つか解析した。SCOにおいて各種細胞の分子マーカーに対する蛍光免疫染色を行った結果、幹細胞マーカーの強い発現が観察された。BrdUの取り込みを指標とした分裂細胞はほとんど観察されなかった。以上より、SCOにおいてPax6の強い発現が生後も維持されており、神経幹細胞のマーカーも発現していることから、SCOは神経幹細胞様もしくは神経上皮細胞様の特徴を持つことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに、動物モデルにおいて交連下器官(SCO)の形成不全が水頭症様の症状を引き起こすことから、SCOの機能と水頭症発症との関連が報告されている。よって、SCOの機能がどのように維持されているか明らかにすることは、先天性水頭症の発症メカニズムを理解する上で極めて重要である。SCOの胎生期の発生に必要な転写因子Pax6が、成体のSCOにおいてもその発現が強く維持されているということは、Pax6が成体SCOの機能維持に必須であることを強く示唆している。SCOにおけるPax6の役割を理解することで、先天性水頭症の発生メカニズムに対する理解が進むと期待される。
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