研究課題/領域番号 |
17K08490
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 京都府立医科大学 (2019) 大阪大学 (2017) |
研究代表者 |
佐波 理恵 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80378893)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 心臓発生 / 心内膜 / 心筋 / シングルセル解析 / 発生・分化 / 細胞・組織 / 発現制御 / 解剖学 / 再生医学 |
研究成果の概要 |
本研究は、心臓形成過程での心内膜細胞系列の系譜と細胞特性の分子基盤を解明することを目的として行われた。報告者らは、シングルセル発現解析により、マウス胚予定心臓領域において心臓前駆細胞群の一部がSox17遺伝子を発現し、これらが心内膜に寄与する細胞集団であることを発見した。さらに中胚葉特異的にSox17を欠損するマウスの心臓形成において、心筋層肥厚過程に重篤な異常が生じることを明らかにした。本研究で得られた成果は、不明な点が多い心内膜細胞系列の分化過程と心臓形成におけるその機能解明に新たな切り口をもたらした。以上の研究結果を2019年に Scientific Reports誌に発表した
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心内膜は、発生過程で心筋と同時に出現し、心筋細胞の分化増殖を制御する必須な役割を果たしながら心臓形成に細胞ソースとして寄与するが、その分化過程や機能の分子メカニズムについては不明な点が多かった。本研究で報告者は、マウス胚予定心臓領域で心内膜前駆細胞群が転写因子 SOX17 を発現することを発見した。また心内膜前駆細胞群におけるその欠損が、心室心筋層肥厚過程において細胞分化および増殖低下による肉柱形成不全をもたらすことを明らかにした。報告者は、心内膜派生過程と心筋層肥厚過程を制御する分子メカニズムの一端を明らかにした本研究成果が、重症心疾患治療のための新規細胞治療法開発の一助となると考えている。
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