研究課題/領域番号 |
17K08648
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
白木原 琢哉 北里大学, 医学部, 講師 (30548756)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | EMT / チロシンリン酸化 / リン酸化タンパク質 / チロシンキナーゼ / 癌 / シグナル伝達 / プロテオーム / 発生・分化 |
研究成果の概要 |
上皮細胞への長期のTGF-β刺激は筋線維芽細胞様の変化(EMyoT)を誘導し、TGF-βとFGF-2の共刺激はEMTを増強する(eEMT)。そこで、eEMT誘導に関わるリン酸化シグナル経路の解明を目指した。ショットガン法による網羅的探索からEMyoTとeEMTでそれぞれ約250のタンパク質発現の上昇を認めた。SILAC法とチロシンリン酸化抗体による精製を組み合わせた探索から、EMyoTとeEMTでは約800のタンパク質リン酸化が異なることを明らかにした。複数のeEMT特異的リン酸化タンパク質のノックダウンではeEMT誘導能への変化は見出せなかったが、Axlの阻害剤はeEMT誘導を抑制した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
TGF-βとFGF-2の長期曝露によるeEMTは創傷治癒部位や繊維化形成部位、がん微小環境など実際の生体内で誘導されている現象であることが推測できる。それ故、本研究で明らかにしたAxl阻害剤によるeEMT誘導の抑制は、EMTを標的とした治療法開発に繋がる可能性がある。また、SILAC法から新規に同定した123のeEMT特異的なチロシンリン酸化タンパク質の中にも線維化やがんの浸潤・転移促進に重要な未知のシグナル因子が含まれていることが予測される。
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