研究課題/領域番号 |
17K08768
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
|
研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
及川 恒輔 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (70348803)
|
研究分担者 |
村垣 泰光 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (40190904)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 粘液型脂肪肉腫 / がんタンパク / TLS-CHOP / 腫瘍関連メカニズム / 病理学 / 癌 / キメラ遺伝子 |
研究成果の概要 |
染色体転座に起因するTLS-CHOPは、粘液型脂肪肉腫特異的な融合がんタンパクであり、腫瘍特異的な転写因子として機能すると考えられている。我々は以前、TLS-CHOPがDOL54の発現誘導を介して抗腫瘍活性を持つMDA-7のmRNAの発現を抑制することを明らかにしたが、本研究により、粘液型脂肪肉腫においてMDA-7は、PAI-1を介したユビキチン-プロテアソーム系によるタンパク分解によっても抑制されていることが強く示唆された。また、粘液型脂肪肉腫細胞でMKL-1をノックダウンすると脂肪分化を促進することが分かり、MKL-1の分化療法の新規標的分子としての可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
粘液型脂肪肉腫は、中高年の軟部肉腫の中では発生頻度が高いものの1つである。粘液型脂肪肉腫の予後は比較的良いとされているが、手術療法による治療では、発生部位や範囲により機能欠損の問題が生じる。その点、本研究のように、粘液型脂肪肉腫で働く腫瘍関連分子機構の解明とそれに関連した分子治療の新規標的分子の検索は、非侵襲的な治療法の開発につながる。さらに、腫瘍細胞におけるMDA-7の抑制機構の解明に関しては、その機構が他の種類の腫瘍にも共通する可能性が考えられるため、さらなる発展が期待される。
|