研究課題
基盤研究(C)
CAMDI結合蛋白質としてAMPA受容体の輸送制御蛋白質KIBRAを同定し、CAMDIノックアウトマウスにおいてAMPA受容体の細胞膜表面への移行が阻害されていることを見出した。CAMDIノックアウトマウスは物体や社会的認知、空間認知行動に異常が認められた。胎児期における大脳皮質での移動中の神経細胞において、CAMDIは中心体とともにdilationと呼ばれる先導突起内に形成される構造に局在していた。ライブイメージングを行ったところ、dilationにおいてCAMDIの輝度が安定―不安定の状態を繰り返していることが明らかとなった。
自閉症などの発達障害は、幼児期や学童期はもちろん、「大人の発達障害」と呼ばれるように、日常生活に大きな支障をきたし社会的な問題となっている。しかしその根本的な発症要因は未だ解明されていない。そのため、治療や対処法に関しても統一的な解釈がなく、患者数、治療費などによる社会的な損失は計り知れない。大脳皮質発生過程はマウスとヒトにおいて共通する分子メカニズムがあると考えられている。本研究は自閉症を含む精神疾患の病理と分子メカニズムの解明、将来的には精神疾患の予防、治療へとつながると考えており、その基礎研究として貢献できると考えている。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件)
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