研究課題/領域番号 |
17K08960
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用薬理学
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
村上 元 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (70613727)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 母胎免疫活性化 / ドーパミン / 主要組織適合遺伝子複合体クラスI / 主要組織適合性 複合体抗原クラス1 |
研究成果の概要 |
胎児期におけるウイルス感染による薬物依存への影響を評価するため、発達障害モデルとして世界的に用いられている母胎免疫活性化を用い、行動量測定、社会行動テスト、プレパルス抑制試験への影響を解析した。その結果、行動量測定とプレパルス抑制試験において母体免疫活性化による影響が観測されたが、社会行動テストにおいては影響は見られなかった。同様に薬物依存の指標としてよく用いられるコカイン投与による行動感作への影響を調べたが、影響は確認されなかった。また、母胎免疫活性化によるドーパミン系を中心に様々な脳部位における遺伝子発現の変化を網羅的に解析した結果、様々な原因遺伝子を見出すことに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で薬物依存の脆弱性を決定する環境要因として着目したMHCIは、我々がはじめて薬物依存を制御する事を発見した分子である。予想と異なり母体免疫活性化による薬物依存への影響は本研究では観測できなかったが、MHCIが制御するドーパミン系は統合失調症、自閉症、注意欠陥多動性障害といった発達障害にも関係する。従って本研究で明らかにした母体免疫活性化によるMHCIの発現制御異常は、発達障害の原因因子にもなり得る。実際に胎児期の免疫活性化が発達障害へ寄与することが危惧されている。以上のことから本研究の成果は発達障害への影響を示唆し、その意義は大きい。
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