研究課題/領域番号 |
17K08992
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
尾田 高志 東京医科大学, 医学部, 教授 (90531187)
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研究分担者 |
山田 宗治 東京医科大学, 医学部, 准教授 (10625164)
小野 聡 東京医科大学, 医学部, 兼任教授 (30531355)
熊谷 裕生 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 内科学, 教授 (50170048)
大澤 勲 順天堂大学, 医学部, 非常勤講師 (60407252)
村越 貴子 (浅野貴子) 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 病院 小児科, 助教 (70573666)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 補体 / 古典経路 / 副経路 / レクチン経路 / 免疫複合体 / ANCA関連腎炎 / 抗体親和性 / C5 / C5b-9 / C4d / MBL / C5a / C5aR / 感染症 / 腎障害 |
研究成果の概要 |
ANCA関連糸球体腎炎(AAGN)患者を対象として、血清と腎生検組織を解析した。血清中で免疫複合体(CIC)が65%に陽性で、CIC陽性例は全例ANCA抗原親和性が高親和性だった。血清中C5aやC5b-9はAAGN患者血清中で健常者に比較し有意に上昇しており、CICレベルとC5aやC5b-9レベルとの間に有意な正の相関を認めた。腎生検では、C4d,C5,C5b-9がほぼ全例で糸球体内に類似した分布で沈着していた。C4dが陽性な一方レクチン経路関連分子はほぼ陰性で、血清での結果と合わせ、免疫複合体により古典経路を介した補体活性化が起こり、終末経路まで進んで腎障害に関与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
AAGN患者の腎生検組織と血清を用いた検討で、AAGN患者では免疫複合体が形成され、これが古典経路を介した補体の活性化を惹起し腎障害の発症・進展に関与していることを明らかにした。エクリズマブ(C5)以外にもペグセタコパン(C3), アバコパン (C5aR), イプタコパン(factor B), ダニコパン(factor D)など、各種の補体標的制御薬が次々と開発され、実用化されつつある現状を考えると、本研究のような補体と関連した腎障害機序の解明はすなわち新しい治療法の確立に直結する可能性があり、その意義は重大と考える。
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