研究課題/領域番号 |
17K09041
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
疼痛学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
池田 亮 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (20439772)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 変形性膝関節症 / 機械性痛覚過敏 / 異痛症 / Piezo / 機械性疼痛 / メカノレセプター / 中枢性感作 / 関節運動時痛 / 機械刺激性疼痛 / メカノトランスダクション / 疼痛 / 神経科学 |
研究成果の概要 |
変形性膝関節症(膝OA)は、関節運動や荷重などの機械刺激によって痛みが増強するのが特徴であり、その長期暴露は、痛覚伝達経路の可塑性を導いて患者のQOLを低下させる。この機械性痛覚過敏や異痛症の発生機序を解明できれば、疼痛緩和のための新たな治療標的を模索できる可能性がある。そこで、膝OAの発症が機械作動性チャネルPiezoへ与える影響に注目し、チャネル発現量を評価した。その結果、膝OAはPiezo mRNA合成に影響を与えず、これまで報告されてきたチャネルの機能的修飾によって機械受容を増強している可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2010年に同定された機械作動性チャネルPiezoは、病態解明が急務とされている神経障害性疼痛などの難治性慢性痛成立に深く関わることが報告されている。近年、膝関節軟骨損傷の情報伝達を担い、炎症性物質によって機能修飾されることも明らかになったため、罹患率の高い膝OAの機械性疼痛成立においても、その関与が推察されていた。本研究結果ではチャネル発現量に変化を認めなかったが、既存のPiezoチャネルの機能亢進が機械性疼痛成立にどのように関連するか問題提起できたと考える。膝OAの機械性疼痛におけるPiezoチャネルの生物学的意義を深く証明するためには、さらなる研究継続が必須と考える。
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