研究課題/領域番号 |
17K09185
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
衛生学・公衆衛生学
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研究機関 | 地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所 |
研究代表者 |
阿部 仁一郎 地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所, 微生物部, 総括研究員 (10321936)
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研究分担者 |
高島 康弘 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (20333552)
森部 絢嗣 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (50456620)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 寄生虫 / 寄生原虫 / 住肉胞子虫 / シカ / ジビエ / 食品衛生 / 食中毒 |
研究成果の概要 |
わが国において、野生のシカに寄生する住肉胞子虫の分類は不明であった。本研究では形態学的、遺伝学的手法により、国産野生シカに少なくとも7種の存在を明らかにした。すなわち、3つの新種(Sarcocystis japonica、S. matsuoae、S. gjerdei)と2つの既知種(S. pilosa、S. ovalis)、さらに既知種に近縁な2つの未同定種(S. cf. tarandi、S. cf. taeniata)である。本研究ではこれら7種を鑑別するマルチプレックスPCR法とリアルタイムPCR法を確立し、その手法は食中毒での原因種の同定や固有宿主を同定する際に有効な手段となるであろう。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
わが国の野生シカに寄生する住肉胞子虫の分類は、形態類似種との鑑別が困難なため不明であった。本研究ではシカ寄生種の分類に遺伝学的手法を導入することで新種の存在を示し、これまで混沌としたわが国のその分類に明確な方向性をもたらした。近年、ジビエ嗜好の高まりとともに、不適切な調理による健康被害が発生している。シカ肉に寄生する住肉胞子虫が原因とされているが寄生種の同定には至らず、効果的な検査法も確立されていなかった。本研究成果である住肉胞子虫の分類及びマルチプレックスPCRやリアルタイムPCRによる寄生種の同定法は、食中毒事例での原因究明や固有宿主の探索に大きく貢献すると考えられる。
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