研究課題/領域番号 |
17K09391
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
神谷 武 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (10254301)
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研究分担者 |
鵜川 眞也 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (20326135)
植田 高史 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (90244540)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | イオンチャネル / ASIC4 / 消化管運動 / 免疫沈降 |
研究成果の概要 |
我々は消化管運動調節に関与する新規イオンチャネル候補として、酸感受性イオンチャンネル4(ASIC4)の消化管における発現とその機能について検討した。X-gal染色ではASIC4がマウスの空腸から遠位結腸にかけて筋間神経叢に発現し、さらに興奮性および抑制性両神経細胞への発現を認めた。ASIC4ノックアウト(KO)マウスと野生型マウスを比較すると、消化管輸送能ではKOマウスで遅延がみられた。両者の摘出腸管をマグヌス法で測定すると、KOマウスではアセチルコリンに対する収縮反応は小さく、高濃度ニコチンに対する弛緩反応は認めなかった。この結果、ASIC4は下部消化管運動に関与する可能性が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ASIC4はこれまで消化管での発現の報告がなくその受容体機能も不明であったが、本研究によりASIC4の機能の一端が明らかになった。この結果は、ASICの研究のさらなる発展につながると思われる。さらにASIC4は下部消化管運動に関わる新規受容体候補分子となり、過敏性腸症候群、慢性便秘症や機能性下痢症に代表される高頻度な機能性腸疾患に対する新しい治療戦略の鍵分子となる可能性も示された。今回のこれら研究成果は、イオンチャネル研究のみならず、common diseaseである機能性腸疾患に対するアプローチという観点からも、医療経済面も含め現代社会への貢献度は高いと考えられる。
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