研究課題
基盤研究(C)
可視化したヒト消化器がん幹細胞を用いてHTS を行った. 1st スクリーニングでは3セットの化合物ライブラリーを使用し, 約3万化合物を検証した. 2nd screeningでは, Dose-respondsの検証を行った. これらの結果からLGR5特異的殺傷能力のある, 2つのHit化合物を選定しvalidationを行った. そのうちの1つである分子標的治療薬Aを検証した結果LGR5陽性細胞以外に効果があることがわかった。今回の結果では、ヒト消化器がん幹細胞特異的に効く薬は得られることができなかったが, 今後はコントロール基準を設定しより精度の高い解析系, 代替案を検討する必要がある.
本研究は,独自に開発したオルガノイド培養技術により,消化器がん組織を直接培養しその生物学的特性と遺伝子変異プロファイルを基に最も効果的な治療薬の組み合わせを個別に選択するという,極めてシンプルな研究であるが,実際の臨床に直結した研究である.多くの研究者が類似した研究開発に取り組んでいるものの,未だ誰も成功していない.つまり,本研究は独創的というよりは源流的な研究基盤開発といえる.我々の研究の成功により,国内外の研究者や製薬会社にとって,実用面での多大なインパクトがあり,必然的に本邦の臨床・産業・研究に与える影響は極めて大きい.
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 3件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 1件)
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