研究課題
基盤研究(C)
心室期外収縮に対するカテーテルアブレーション治療を行う際に、術前に不整脈の発生源を予測することは治療の効果、効率、そして安全性を向上させるために非常に重要である。一般に広く実施される心電図検査により、ある程度の起源推定は可能であるが、その精度には限界がある。身体的負担の少ない新たな非侵襲的不整脈マッピング法の開発が望まれてきた。今回我々は心磁図画像とCT画像を合成する技術を考案し、高精度な3次元不整脈マッピング法を開発した。18例の患者に適用され、90%を超える高い精度を得ることができた。今後の臨床応用が期待される結果であった。
一部の心室期外収縮においてはカテーテルアブレーション治療による根治率が低いことが知られている。不整脈発生源が心臓の外側にあったり、心室壁の深層に存在していると、通電エネルギーが不整脈源に届かずに、通電効果が及ばないためである。我々が開発した3次元マッピングを用いることで、これら難治性不整脈を術前に診断することが可能となる。患者に予測される成功率、危険性を術前に詳しく情報提供することが可能となり、さらに治療の方法を前もって策定することで、治療の効果、効率、安全性を向上させることができると考えられる。
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件) 備考 (1件)
JACC: Clinical Electrophysiology
巻: 5 号: 10 ページ: 1144-1157
10.1016/j.jacep.2019.06.010
http://www.tsukuba.ac.jp/attention-research/p201908010300.html