研究課題
基盤研究(C)
Bmi1陽性細胞においてNotchシグナルの抑制による挙動を観察した。Bmi1陽性細胞からAT1細胞への分化が観察された。Bmi1は気管支-肺胞の境界に存在するBronchio-Alveolar stem cell (BASC)にも発現しており、BASCにおいてNotchシグナルの抑制により、Bmi1陽性細胞由来の神経内分泌細胞が認められた。Kras変異により、Bmi1陽性細胞からclonalに腫瘍化が起こるが、Notchシグナル抑制により、初期のがん化過程には影響がないが、12w以降でがん化が抑制された。BASC由来のがんについては神経内分泌マーカーが陽性の腫瘍の発症が認められた。
本研究ではがんの起源細胞の違いが、がんの種類を決定するという仮設のもとに、肺がんの起源細胞や発症メカニズムを明らかにすることで、難治性であり予後不良である肺がんの治療法の確立を目指すことを目的とする。肺がんの起源細胞としてBmi1陽性細胞を同定した。Bmi1陽性細胞はfacultative stem cellである1型肺胞上皮細胞とBASCからなり、それらはNotchの抑制により異なる挙動を示した。発がん過程を経時的に観察することにより、臨床検体ではほとんど見つかることのない前がん病変の検出も可能となり、前がん病変の新たなバイオマーカーの発見や発がんへ至る分子メカニズムの同定が可能となる。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 4件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 5件)
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