研究課題/領域番号 |
17K09907
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
細川 健太郎 九州大学, 医学研究院, 講師 (90569584)
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研究分担者 |
新井 文用 九州大学, 医学研究院, 教授 (90365403)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 造血幹細胞 / 細胞周期 / Foxp2 / 静止期 / 発生・分化 / 老化 |
研究成果の概要 |
本研究によって静止期造血幹細胞においてFoxp2の特異的発現があることを見出し、Foxp2が造血幹細胞の細胞周期を負に制御していることが示唆された。Foxp2欠損マウス由来造血幹細胞では造血幹細胞の細胞周期の活性化がみられ、また増殖時に見られるいくつかのシグナル経路の活性化や、エネルギー産生の亢進が示唆された。一方で、Foxp2を外因性に過剰発現させた造血幹細胞は、細胞周期抑制因子を高発現し、増殖促進するシグナル系を抑えることがわかった。またこの細胞は移植のストレスに耐え、骨髄再構築能を長期に渡って維持できることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
造血幹細胞が生体において長期に渡って維持されるためには、細胞周期を低速に抑えることが必須であるが、これまでどのようなシグナル系を介して静止期に維持されるのかは不明であった。そこで本研究では、静止期造血幹細胞に特異的なFoxp2を介した維持機構について解析を行い、Foxp2が影響を与えるいくつかのシグナル経路を見出すことができた。さらに、造血幹細胞に対して外因性にFoxp2の発現を高めることで静止期の維持を促進し、幹細胞の活性自体も長期に保持できることが分かった。本研究成果は、幹細胞制御技術の開発において重要な知見となることが考えられ、生体外でのヒト造血幹細胞の遺伝子治療への応用が期待される。
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