研究課題/領域番号 |
17K10149
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
中村 明宏 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50313854)
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研究分担者 |
池田 和幸 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30507786)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 川崎病 / 血管炎 / 免疫グロブリン静注療法抵抗性 / P-selectin / マウスモデル / p-selectin / complement / Kawasaki disease / developement / aging / 動物モデル |
研究成果の概要 |
川崎病は小児に見られる原因不明の血管炎で、罹患児の一部は冠動脈後遺症を伴う。本研究で私たちは、川崎病マウスモデルを用いて、好中球の血管内皮へのローリングなどの働くタンパク質、P-selectinが血管炎部位において従来より報告のあった血管内皮や血小板に加えて、内膜肥厚部位や外膜側の細胞にも発現していることを見出した、さらに、腫瘍組織の新生血管に発現する分子として知られるTEM8が後炎症性血管モデリング部位の内膜肥厚部位や血管周囲の小血管に発現していることを見出した。中和抗体による炎症抑制効果はまだ実証できていないが、これらの分子は川崎病血管炎の治療標的候補として検討する意義があると考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
川崎病の病因は未だ明らかでなく、その病態の分子機序も不明な点が多く残されている。特に本疾患の標準的治療法である免疫グロブリン静注療法(IVIG)に対する不応症例でしばしば見られる冠動脈後遺症は、臨床上の主要な問題となっており、IVIGに代わる新規治療法の開発が急がれる。本研究は血管病態や病的な血管新生に関連するとの報告がある2つの分子が、川崎病の炎症及び血管リモデリングに関わることを動物モデルを用いた実験で示した。本研究の成果は、今後の川崎病の新規治療法開発のための有用な基礎的知見を提供すると考える。
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