研究課題
基盤研究(C)
本研究は、胎生早期の大脳皮質原基におこる「プレプレートニューロンの横流れ」を見出し、この「流れ」の仕組み及び意義を明らかにした。この「流れ」には、ニューロンの能動的な移動に加え、軸索や細胞体に引張りや押出しなども関係する事を示唆した。また、プレプレート細胞を死滅させると、放射状ファイバー構造の異常と、その後におこる『大脳皮質領野形成』の縮小が見られた事より、「プレプレートニューロンの横流れ」は大脳新皮質の拡張と再配置に重要な役割を担う事を示した。
本研究は、ヒトの先天性脳疾患の病態解明、および将来的な臨床診断ないし胎児治療の基盤となる知見を得るため、新規なライブ観察・解析の方法を確立するとともに、マウス大脳発生過程において研究代表者らが新たに見いだしたニューロン動態(接線方向移動)をリアルタイムに捉え、ニューロン移動の分子機構や意義を解明することで、胎児医学・先天異常学に新しい方法論と視点を提供できると期待される。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (6件)
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