研究課題/領域番号 |
17K10226
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
浅野 雅之 東北大学, 大学病院, 助教 (40755302)
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研究分担者 |
相場 節也 東北大学, 医学系研究科, 教授 (80159269)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 鉄代謝 / 紫外線 / 表皮細胞 / 接触皮膚炎 / 紫外線照射皮膚炎 / 表皮 / 鉄 / フェロポーチン |
研究成果の概要 |
我々は、鉄代謝に関与する遺伝子であるFerroportinの表皮細胞での役割を明らかにすることを目指して研究を進めてきた。そのため表皮特異的にFerroportinを欠損したマウスを作成し、種々の炎症性皮膚疾患モデルを適用することで、炎症性皮膚疾患に対する鉄代謝がどのように関わっているかを調べた。炎症性皮膚疾患モデルのなかで紫外線照射による皮膚炎モデルでは野生型と比較して表皮特異的Ferroportin欠損マウスで炎症が増強することが分かった。つまり皮膚に鉄が残存しているフェントン反応により活性酸素の産生により細胞障害が起こることが判明した。今後もさらに詳細に表皮細胞での役割を検討していく。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
表皮の基底層優位に鉄局在が存在することが50年以上前から知られているが、詳しい鉄代謝制御に関する分子メカニズムについては解明されていなかった。我々は表皮細胞、特に表皮上層では細胞内鉄濃度の調節に中心的な機能を持つFerroportin遺伝子が強く発現しており、Ferroportin遺伝子を表皮特異的に欠損したマウスでは表皮上層で鉄濃度が高くなることを見出した。細胞内の鉄が過剰になると活性酸素産生が助長され、炎症反応が増悪することが予想される。本研究で実際に紫外線照射による皮膚炎が増強されることを見出した。今後の検討により、鉄代謝の制御を利用した治療薬の開発および臨床応用が期待される。
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