研究課題/領域番号 |
17K10376
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
松本 伸行 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 准教授 (60300951)
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研究分担者 |
鈴木 由美子 上智大学, 理工学部, 准教授 (20295546)
安西 尚彦 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (70276054)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 造影剤 / アシアロ糖蛋白受容体 / 肝臓 |
研究成果の概要 |
造影剤腎症は従来のヨード性造影剤の重大な副作用である。本研究では、ヨード造影剤に肝細胞造影機能を付与することにより、肝腎2臓器から排泄され、腎障害を低減した、新規ヨード性X線造影剤を開発することを目的とした。 肝細胞特異的受容体に結合する化学構造を持つ候補造影剤を3種合成した。いずれも、in vitroでの取り込み阻害実験では受容体特異的な細胞への取り込みが証明された。また、このうちの2つの造影剤候補物質をマウスの尾静脈より投与し、腸管内、膀胱内への排泄することが確認された。 以上から、新規造影剤候補物質が肝細胞造影能を獲得したこと、腎臓のみからではなく、肝臓からも排泄されることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来のヨード性造影剤は腎臓のみから排泄されるため、造影剤により腎機能が障害される造影剤腎症をきたすことがあり、重大な副作用とされている。そこで我々は、造影剤の排泄が二臓器から可能となれば、一臓器あたりの負荷を軽減できる可能性があると考えた。既に述べたように、我が国では高齢化社会を迎え、造影剤腎症の予防と対策は喫緊の課題である。Dual Excretion型X線造影剤の開発により、高齢者や腎機能低下症例を含む多くの患者で、造影剤を使用した様々な画像検査、治療を安全確実に行える可能性がある。同時に肝細胞を直接造影することが可能となるため、これまでにない新たな画像診断の可能性も開けることとなる。
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