研究課題
基盤研究(C)
脳内ミクログリア細胞機能の生体画像化を目的に、プリンP2X7受容体(R)リガンド[11C]JNJ42253432およびP2Y12Rリガンド[11C]AZD1283の標識合成を行し、小動物PETおよびオートラジオグラフィー(ARG)で結合特性評価を行った。[11C]JNJ42253432は小動物PETおよびARG共にコールド体による結合阻害は見られなかった。一方、[11C]AZD1283 PETでは脳内への移行性が低くP2Y12Rは検出できなかったが、ARGでは特異結合が確認できた。これら結果から[11C]AZD1283はin vitroのP2Y12R定量に有用であることが明らかとなった。
脳内の免疫および老廃物の搬出を司るミクログリア細胞は認知症および多発性硬化症の発症に重要な役割を果たしている。ミクログリア細胞に発現するプリン受容体は内在性のATP等の刺激によりミクログリア細胞の遊走、形状変化、貪食および炎症性サイトカインの放出を誘導する。このことからプリン受容体に結合する放射性化合物を開発することにより、脳機能の解明や神経炎症病態の解明につながるものと考えられる。
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https://www.nirs.qst.go.jp/seika/brain/
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