研究課題/領域番号 |
17K10611
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
瀬尾 美鈴 京都産業大学, 生命科学部, 教授 (60211223)
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研究分担者 |
上田 修吾 公益財団法人田附興風会, 医学研究所 第1研究部, 研究主幹 (80372580)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 食道がん / 線維芽細胞増殖因子受容体3 / がん悪性化 / 抗がん剤耐性 / 選択的スプライシング / 線維芽細胞増殖因子受容体 / 予後 / フルオロウラシル / MEK阻害剤 / FGFR3IIIc / スプライシング / ドセタキセル / 全生存期間 / リン酸化型AKT / 生存期間 / 転移 / 早期発見 |
研究成果の概要 |
本研究において、食道がん患者検体(n=20)における線維芽細胞増殖因子受容体3の選択的スプライシングアイソフォームFGFR3IIIcの発現を免疫組織化学染色により評価し、患者の予後との関連を解析した。その結果、食道がん部位におけるFGFR3IIIcの発現は正常上皮部位と比べて1.6倍高く(p<0.01)、食道がんにおけるFGFR3IIIcの発現が高いほど、患者の全生存期間が短くなった(r=0.436)。食道がん培養細胞株を用いて、抗がん剤フルオロウラシルとドセタキセルに対する耐性を獲得することを示した。以上の結果から、FGFR3IIIcは食道がんの治療の標的としての可能性が高いことが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本における食道がん患者の5 年生存率は約40%と低く、他の消化器がんの60%と比較して予後が悪いことから、食道がん患者の予後が悪いメカニズムを解明することが、効果的な治療薬の開発に重要である。線維芽細胞増殖因子受容体3(FGFR3)はチロシンキナーゼ型受容体で、がんの悪性化に働く。本研究で、FGFR3IIIcの発現が高いほど、食道がん患者の生存期間が短くなることが証明された。さらに、FGFR3IIIcが発現することで標準治療薬である抗がん剤への薬剤耐性も獲得し、再発の可能性が高くなることが分かった。FGFR3IIIcの発現または機能を阻害することができれば、食道がん患者の治療に大きく役立つ。
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