研究課題/領域番号 |
17K10850
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
日だい 智明 日本大学, 医学部, 教授 (70228732)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 脳挫傷 / 炎症 / 血管透過性 / 血液脳関門 / 凝固第IX因子 / activation peptide / 頭部外傷 / STAT3 / チュブリン / 外傷性脳挫傷 / 細胞骨格 / 凝固第9因子 / 治療 / 血液凝固第九因子 / blood brain barrier / 脳浮腫 / 凝固因子 |
研究成果の概要 |
血液凝固第IX因子は、通常は血漿タンパクとして全身を循環しているが、出血部位では血液凝固反応に参加する。凝固反応で第IX因子が活性化される時には、そのactivation peptideと呼ばれる部分が切断され、activation peptideの機能は第IX因子の活性化制御と考えられてきた。我々の研究室では、これまでに、activation peptideに強い血管透過性抑制があることを発見した。本研究では、化学合成されたactivation peptide (F9-AP)が、脳挫傷モデルラットの脳内血管の物質透過性を抑制し、神経学的な予後を著名に改善することを発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳挫傷では、受傷後、数週間から数年間かけて二次的な炎症反応が生じ、一次的損傷より二次的損傷の方が大きな影響を及ぼすこともある。こうした、二次的な反応を抑制することで、脳挫傷の予後を改善できることが、炎症に関わるタンパクの遺伝子改変マウスを用いた研究によって示唆されている。F 9-APは脳血管の血管透過性を抑制して二次的炎症反応を抑え、脳挫傷の器質的・機能的予後の改善をもたらすと考えられた。脳挫傷だけでなく、脳梗塞等に伴う脳障害において二次的な脳の障害が起きている。本研究によって示されたF9-APの効果は、脳挫傷のみならず、脳梗塞等の難治性脳損傷の薬物治療に期待を抱かせる。
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