研究課題/領域番号 |
17K10972
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
佐々木 裕美 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (60773380)
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研究分担者 |
前田 真吾 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 特任准教授 (60353463)
永野 聡 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (50373139)
小宮 節郎 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (30178371)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 軟骨肉腫 / TGF-β / SLC14A1 / PEG10 / UT-B / 尿素 / 尿素輸送体 |
研究成果の概要 |
軟骨肉腫と内軟骨腫の鑑別は治療方針決定に重要であるが、病理組織像が酷似することが問題であり鑑別分子マーカーの同定が必要である。我々は軟骨細胞分化に重要なTGF-β/BMPシグナルとその下流遺伝子が鑑別マーカーになる可能性を研究した。マイクロアレイで同定されたTGF-β/BMPシグナルの下流遺伝子であるSLC14A1やPEG10の発現について軟骨肉腫細胞株、臨床検体を用いて検討を行い、これらの遺伝子の発現が悪性度に関与することが明らかとなり、軟骨系腫瘍の鑑別因子としての可能性が示唆された。またこれらの発現を阻害することで軟骨肉腫における悪性度を低減させる分子治療標的となるうる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
軟骨肉腫は、化学療法や放射線治療に抵抗性であり有用な治療は手術療法のみである。臨床では肺転移をきたす悪性度の高い軟骨肉腫も存在し、進行期軟骨肉腫に対しては有効な治療がないのが現状である。また、軟骨肉腫、特にgrade1軟骨肉腫は病理学的に良性である内軟骨腫との鑑別が困難であることが問題である。今回の研究でTGF-β/BMPシグナルとその下流因子であるSLC14A1やPEG10の発現が軟骨肉腫の悪性度に関与し、さらにPEG10については細胞増殖や運動、浸潤能とも関与していることが明らかとなった。今後、PEG10は軟骨肉腫における鑑別マーカーだけでなく分子治療標的となりうる可能性がある。
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