研究課題/領域番号 |
17K11007
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
酒井 良忠 神戸大学, 医学研究科, 特命教授 (90397802)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 関節リウマチ / ミトコンドリア / アポトーシス / リウマチ / 滑膜線維芽細胞 / 関節炎モデル動物 |
研究成果の概要 |
RA滑膜細胞ではミトコンドリア生合成が低下しており、その改善はRA滑膜細胞のアポトーシスを亢進させ、細胞増殖能およびMMP3/RANKL分泌を低下させた。CIAマウスへのAICARの投与は、手足の厚さ、関節炎スコアを有意に低下させ、滑膜炎症細胞浸潤、滑膜増殖、軟骨変性及び破骨細胞増勢を抑制し、骨破壊の抑制とともに、関節破壊抑制の効果をin vivoでも証明した。RA滑膜でのミトコンドリア低下は、炎症時のミトコンドリアのアポトーシスを低下させ、滑膜細胞の増殖を亢進させ、関節破壊の引き金となっている可能性があり、ミトコンドリアをターゲットにした治療の可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在RAの治療はIL-6やTNFといった炎症性サイトカインの抑制を中心に行われており、その治療には免疫抑制という大きな副作用がある。このため、活動性ウイルス性肝炎や結核、さらには人工関節などの感染後など感染症のある患者に対しての治療は困難を極める。また近年の新興感染症の流行など、免疫不全状態をもたらす薬物治療においては一定の危険性がある。今回、ミトコンドリア機能、量を増加、亢進させることで、RAの滑膜細胞におけるアポトーシスを誘導し、さらに関節破壊を抑制する効果がある可能性が示唆された。ミトコンドリアを増加させる薬剤はいくつか存在しており、今後RAの安全な治療となる可能性がある。
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