研究課題/領域番号 |
17K11061
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔科学
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
西村 欣也 順天堂大学, 医学部, 教授 (80164581)
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研究分担者 |
宮嶋 雅一 順天堂大学, 医学部, 教授 (60200177)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 吸入麻酔薬 / 線条体 / プレコンディショニング現象 / 過分極活性化型陽イオン電流(Ih電流) / 虚血作用 / 電気生理学 / グリア細胞 / 線状体 / 吸入麻酔薬(セボフルラン) / 乳酸 / EPSP / 基底核 / MSニューロン / 大脳基底核 / 電気生理 / 虚血 / Ih電流 |
研究成果の概要 |
乳児と小児への影響について様々な報告がされている吸入麻酔薬セボフルラン研究において,今回,線条体コリン作動性介在ニューロンにおけるIh電流(同期した振動神経リズムの生成に寄与する過分極活性化カチオン電流)のセボフルラン誘発阻害が,出生後初期の神経回路におけるアセチルコリン-ドーパミンバランスの変化につながる可能性があることを見いだした。また,線条体における虚血耐性獲得効果を検討し,セボフルランが線条体ニューロンを低酸素障害から保護し、病理学的増強を軽減することを明らかにすることが出来た。このことはセボフルランは手術を受ける患者にとって効果的な介入になる可能性が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々麻酔科医が日常的に使用している吸入麻酔薬.幼児期の吸入麻酔薬曝露が学習障害や行動異常を誘発する可能性が指摘され,その作用機序の中心に大脳皮質および海馬、線状体が取りあげられている.その上で近年,加齢に伴う脳機能障害に髄液クリアランスの低下が関与している可能性が示唆されており,これにより脳におけるベータアミロイドなどの有害物質排泄が障害され,認知機能障害の一因になりうると考えられている.多くの脳機能分子が明らかにされつつあるが,今回,主に虚血耐性獲得現象を中心とした研究により麻酔科学研究の中心的課題である麻酔薬の神経回路内伝達制御解明に寄与出来るものと強く考えている.
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