研究課題
基盤研究(C)
前立腺癌において、メタボロームの制御因子であるアミノ酸トランスポータであるLAT1とヘテロダイマーを形成する4F2hcの腫瘍増殖における重要性を同定 した。前立腺全摘標本における4F2hcの発現は、PSA再発と関連(P=0.0035)。4F2hcの高発現は、the clinical tumors stage (p= 0.0255) とGleason score (p= 0.0035)と関連した。Si4F2hcは、G0/G1 Arrestに関連し、MAPKとAKTのリン酸化を抑制した。Si4F2hcのRNA Seq解析から、下流シグナルとしてSKP-2蛋白を同定した。
前立腺癌におけるアミノ酸トランスポータ―LAT1/4F2hcの臨床的、基礎医学的意義を証明した。以前は、LAT1からの側面しか解析されていない中、結合蛋白である4F2hcの重要性を世界で初めて証明した。 また、LAT1阻害剤は前臨床段階でPhase I試験が終了し、Phase II試験を去勢抵抗性前立腺癌において計画している。今回の結果は、今後の臨床試験の申請に活用されると思われる。平行して行った血清テストステロン値と去勢抵抗性前立腺癌患者の予後予測因子としての有用性の検討は、血清テストステロンの高低により新規AR剤か化学療法を選択すべきか示唆される実臨床に応用可能な内容であった。
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