研究課題
基盤研究(C)
慢性副鼻腔炎は様々なフェのタイプとエンドタイプをもつ不均一性の高い疾患である。慢性副鼻腔炎の病態機構の理解を深めるため、我々は遺伝的関連解析を行った。慢性副鼻腔炎とアレルギーとの関連は度々示唆されているため、我々は候補遺伝子アプローチを用いて、アレルギー疾患のGWASで報告されている52遺伝子多型について関連解析を行った。それぞれ独立な2集団の慢性副鼻腔炎群と対照群を用いて統合解析を行った結果、6箇所のゲノム領域の遺伝子多型において有意な関連を認めた。より詳細な遺伝的、機能的な解析は必要となるが、これらの知見は慢性副鼻腔炎の遺伝的要因の理解の一助となる。
慢性副鼻腔炎は国内外を問わず有病率の高い疾患であり、その一部には、喘息を合併するもの、難治性の好酸球性副鼻腔炎、NSAID 不耐症など重篤な症状を示し、科学的な病態解明が待たれる疾患である。より詳細な研究が必要とはなるが、本研究で同定された慢性副鼻腔炎の遺伝的要因は、慢性副鼻腔炎の病態機構のより深い理解につながり、効果的な予防法や治療法の開発に貢献することが期待できる。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件)
Allergology International
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