研究課題
基盤研究(C)
虚血性視神経症の責任血管であるとされる、白色家兎の単離短後毛様動脈に対するアドレノメデュリンの作用を、ミオグラフを用いて薬理学的に検討した。高カリウム液や、アドレナリン投与により収縮させた単離短後毛様動脈にアドレノメデュリンを投与し、血管弛緩作用および、濃度依存性があるかどうか、その持続時間を検討した。アドレノメデュリンは単離短後毛様動脈を弛緩させた。アドレノメデュリン濃度を変化させたときの血管弛緩作用から、アドレノメデュリンは濃度依存的に血管を弛緩させることが分かった(n=9)。
アドレノメデュリンは、1993年に生体から発見された、体に働きかける物質である。血液循環の調整や抗酸化作用など、様々な作用が判明している。またヒト生体への安全性も確認されている。視神経を栄養している動脈血管を分離し、アドレノメデュリンの作用を薬理学的に検討した。その結果、アドレノメデュリンはその動脈を弛緩させた。アドレノメデュリン濃度を変化させたときの血管弛緩作用から、アドレノメデュリンは濃度依存的に血管を弛緩させることが分かった。この結果から、視神経の虚血性疾患である虚血性視神経症に有効である可能性がある。
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