研究課題/領域番号 |
17K11485
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
福島 美紀子 熊本大学, 病院, 非常勤診療医師 (10284770)
|
研究分担者 |
井上 俊洋 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (00317025)
高橋 枝里 熊本大学, 病院, 講師 (60622602)
伊藤 康裕 熊本大学, 病院, 助教 (70380996)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 眼発生・再生医学 / 眼科 / 再生医学 / 細胞・組織 / 眼科学 / 再生医療 |
研究成果の概要 |
網膜再生治療の臨床応用に向けた基礎研究として組織再構築に関わる細胞間シグナルとその制御機構を明らかにするため、傷害モデルを用いた眼内生理活性分子の探索、組織瘢痕に関わる細胞増殖、分化転換の制御、色素上皮細胞-血管内皮相互作用について検討を行なった。傷害網膜では炎症性サイトカインであるインターロイキン-6ファミリーの発現上昇が幹細胞分化に影響を与えていることを示し、抗炎症薬によるグリア抑制効果を明らかにした。組織瘢痕抑制に関しては上皮-間葉細胞分化転換におけるDNA メチル化阻害剤の効果を示した。さらにエクソソームを介した網膜色素上皮細胞の血管内皮への細胞シグナルを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
難治網膜疾患に対する新たな治療戦略のひとつとして網膜移植再生治療が期待されている。一方、対象となる疾患の病態は多彩であり、傷害された組織を再構築し機能を回復させるに十分な治療技術となるには、まだ克服すべき課題がある。実際の移植再生治療を必要とする網膜疾患は組織傷害が進行し神経細胞のみならず組織全体が機能不全に陥った状態にある。神経細胞が機能を発揮するためには、神経系のみならず脈管系、免疫系の生体システムが関与する幹細胞の支持環境を宿主網膜に誘導する必要がある。本研究は組織再構築に関わる細胞間シグナルに着目したもので網膜移植治療の臨床応用に向けた多岐の課題を打破するための一石となるものと考える。
|