研究課題/領域番号 |
17K11606
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
長谷部 晃 北海道大学, 歯学研究院, 教授 (90281815)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | Candida albicans / 口腔カンジダ症 / 腸内細菌叢 / IgA / 短鎖脂肪酸 / 腸炎 / マウス / DSS誘導性腸炎 / dysbiosis / 免疫学 |
研究成果の概要 |
我々は、マウスを用いてCandida albicansの持続的な摂取が腸内細菌叢に与える影響を調べた。腸内細菌叢においてはLactobacillalesの割合が増加、Bacteroidesの割合が減少し、この腸内細菌叢の変化が、マウスにおける腸炎を増悪させることがわかった。また、糞便中のIgAを調べたところ、C. albicansを定着させた場合全IgA量が多いが、BacteroidesやLactobacillalesの一種に対する特異的IgAの増減は腸内細菌叢の変化との関連がなかった。糞便中の短鎖脂肪酸の中で、コハク酸はC. albicansを摂取していない場合と比べて有意に高かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口腔にカンジダ症を起こすCandida albicansを常時摂取すると、腸内細菌叢において、偏性嫌気性菌の割合が減少し通性嫌気性菌の割合が増加することがわかった。さらに、それにより全身的には腸炎が悪化することがわかった。 カンジダの常時摂取により腸内細菌叢が乱れるメカニズムは、腸管におけるIgAが関与している可能性や、腸炎の悪化には腸管における一部の短鎖脂肪酸の分泌が関与している可能性を示唆することができたが、本研究により、口腔のカンジダが口腔の炎症のみならず全身の健康状態に影響を及ぼす可能性を示すことができたので、国民に口腔衛生環境の重要性を訴える一助となると考えられる。
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