研究課題/領域番号 |
17K11607
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
市川 博之 東北大学, 歯学研究科, 教授 (20193435)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 嚥下障害 / ミュータントマウス / ジストニア / 筋委縮症 / 運動ニューロン / 感覚ニューロン / 運動障害 / 運動終板 / 幼若マウス / 筋線維 / 筋萎縮症 / グリア細胞 |
研究成果の概要 |
ジストニアや筋委縮症モデルマウスにおいては、摂食嚥下に関わる舌根・軟口蓋後部・咽頭・喉頭に付着する筋肉も薄く、一部の筋線維が変性していた。特に嚥下に関わる喉頭筋の一部は筋線維が委縮しエオジンに濃染するとともに細胞核が筋線維内で密集していた。これらの筋線維における運動終板に大きな変化は観察されず運動ニューロンに大きな変性は認められなかった。一方、ジストニアモデルマウスの咽頭・喉頭蓋における粘膜上皮下の神経線維が減少していることが観察された。熱や酸のセンサーであるカプサイシン受容体TRPV1の発現が三叉神経・舌咽神経・迷走神経の感覚ニューロンやそれらの終末に少なくなっていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、運動障害モデルマウスにおける舌根・軟口蓋後部・咽頭・喉頭部での筋肉量の減少や筋線維の萎縮が見られたたものの、それらを支配する運動終板に大きな変化は観察されなかった。しかし、これらの組織における粘膜上皮の神経線維やTRPV1が減少していることから、一部の感覚神経に変性が生じている可能性が考えられた。これらの結果は、運動障害疾患における摂食・嚥下に関わる感覚ニューロン、特に、熱、酸及びカプサイシンセンサーの重要な役割を示唆すると同時に、それらの変性が摂食困難や嚥下障害をもたらすと推測される。このような所見は現在までに報告がなく、今後の研究の新たな方向性を示すものと考えられる。
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