研究課題/領域番号 |
17K11627
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
森崎 弘史 昭和大学, 歯学部, 講師 (30317581)
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研究分担者 |
深町 はるか 昭和大学, 歯学部, 助教 (10433799)
桑田 啓貴 昭和大学, 歯学部, 教授 (60380523)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | Streptococcus sanguinis / csRNA / Streptococcus oralis / 細菌 / 核酸 / 感染症 |
研究成果の概要 |
感染性心内膜炎の主要な原因菌であるStreptococcus sanguinisを対象とし、その発症に関わる細菌の病原性調節機構について低分子RNA(sRNA)に着目して解析した。S. sanguinisのsRNAの一種であるcsRNAの欠損株を作製して調べたところ、Ⅳ型線毛オペロンを構成する遺伝子のひとつであるpilTの発現がcsRNAによって負に制御されることが明らかになった。さらにcsRNA欠損株ではバイオフィルム形成能が上昇していた。以上の結果はS. sanguinisのcsRNAが外部環境の変化などに対応してpilT等を制御し病原性の発現を調節するという可能性を示唆した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、様々な薬剤耐性菌の増加が報告されており、新たな感染症治療法の開発は重要な課題である。しかし、従来の病原菌の殺滅を目的とするような方法では耐性菌の出現は避けられず、新たな視点に立った治療法の開発が必要である。本研究は細菌の排除ではなく病原性の発現を抑制する方法の開発を目指し、細菌の病原性発現機構の解析を行った。口腔常在菌の一種で、血流中では病原性を発揮するStreptococcus sanguinisにおける解析の結果、低分子RNAが病原性の発現に重要な働きをすることが明らかとなった。この研究成果は低分子RNAを標的とした新たな感染症治療法の開発の基盤となり、きわめて意義深いと考えられる。
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