研究課題/領域番号 |
17K11648
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
人見 涼露 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (70548924)
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研究分担者 |
小野 堅太郎 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (40316154)
古株 彰一郎 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (30448899)
松本 謙一郎 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学総合研究所 放射線障害治療研究部, グループリーダー(定常) (10297046)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ascorbate peroxidase / Cyanidioschyzon merolae / oxidative stress / reactive oxygen species / アスコルビン酸ペルオキシダーゼ / シゾン / 抗酸化作用 / 潰瘍性口内炎 / 口腔生理学 |
研究成果の概要 |
病気やストレス等で増加する酸化ストレスに対して、我々は様々な抗酸化機構で対処している。しかし、過剰な酸化ストレスや抗酸化機構の破綻により、身体に傷害が生じてしまう。原始紅藻シゾンは高温強酸環境下に生息しており強い抗酸化能を持っている。本研究では、動物細胞の抗酸化能を増強することを目的として、シゾン由来のアスコルビン酸ペルオキシダーゼ (cAPX)を動物細胞に導入しその有効性を検討した。活性酸素種を産生する各種刺激後の細胞生存率は、コントロールに比べてcAPX発現マウス線維芽細胞で増加した。よって、植物由来の抗酸化酵素は動物細胞においても機能し、抗酸化能を相加的に増強させることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究結果は、動物細胞におけるAPXの機能解明に役立つだけではなく、がん治療を原因として局所に産生される過剰な活性酸素種(ROS)の除去に応用できる可能性がある。がんの放射線治療や化学療法では、がん細胞に対する ROSの傷害作用を抑制することなく、がん細胞以外の“局所”でROSを調節することが望ましい。今後、cAPX発現細胞を用いた細胞シートなどによる粘膜保護が可能になれば、粘膜細胞が酸化ストレスに強い抵抗性を獲得し、酸化ストレスを原因とした粘膜潰瘍や疼痛の抑制に役立つ可能性がある。
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