研究課題/領域番号 |
17K12614
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
震災問題と人文学・社会科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
福島 綾子 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (50432878)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | カトリック / 教会堂 / 保存 / 災害復旧 / 宗教建築 / 福岡 / 営繕 / 災害 / 復旧 / 文化財価値 / 九州 / 震災 / 信徒 / 文化財 / 震災復旧 / 価値評価 / 保全 / 宗教 |
研究成果の概要 |
熊本地震で被災した宗教建築のうち特にカトリック教会堂がどのように復旧したのか、詳細な過程と自助の仕組みを調査し、宗教建築の多様な価値を保全するため、その復旧に対してどのような公助が適切であるのか提言をおこなうことを目的とした。被災した教会の調査によれば、自助による復旧を可能にしたのは平時から信徒が主体的に建物営繕をおこなってきたこと、それによって建物のことを熟知していたためである。被災時にも信徒が迅速に対応できた。信徒が営繕をおこなう動機は信仰心である。宗教建築の災害復旧に公助をおこなう場合は、信徒が計画設計施工までおこなうことを支援し信仰という精神的価値を保全する公的支援の仕組みを提言する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
宗教建築が日常的にどのように営繕され、災害時にはどのように自立的に復旧したかに関する調査研究はこれまでほとんどなかった。本研究では熊本地震で被災したカトリック教会堂がどのように復旧したかを詳細に調査記録するとともに、復旧を可能にした点に学術的意義がある。 宗教建築は宗教コミュニティの信者にとってのみならず、地域社会にとっても社会的価値がある社会資産である。宗教建築の建築的価値、歴史的価値、社会的価値、精神的価値を被災によって減じることなく、総体的に保全し継承していくための具体的な公助における提言をしたことに本研究の社会的意義がある。
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