研究課題/領域番号 |
17K12646
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
数理情報学
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研究機関 | 東京工業大学 (2020-2023) 首都大学東京 (2018-2019) 国立情報学研究所 (2017) |
研究代表者 |
澄田 範奈 東京工業大学, 情報理工学院, 准教授 (10761356)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 公平割当 / 離散凸解析 / ロバスト最適化 / 密グラフ / 確率的解 / オンラインマッチング / 線形相補性問題 / 線形計画問題 / アルゴリズム / マトロイド / 組合せ最適化 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,組合せ的制約をもつ線形システムを解くアルゴリズムの構築と理論解析である. 2023年度は,公平割当に関する問題にも取り組んだ.公平割当とは,複数のエージェントに財を「公平に」割り当てることである.各エージェントの効用は,欲しい財の中で割り当てられた量として定める.このとき,割当は線形システムの解として表される.公平さの定義には様々なものがあるが,ここでは「ナッシュ社会厚生 (Nash social welfare) を最大にする」割当(以降,MNW割当と略記)に着目する.財がすべて可分あるいは不可分のときは,既存研究によりMNW割当は効率的に求められることが知られている.一方,可分財と不可分財が混在する場合は未解決であった. 本研究はこの問題を凸最適化の枠組みで捉える.解きたい問題は,可分財だけの状況は連続のM凸集合,不可分財だけの状況は離散のM凸集合上で,対称狭義凸関数を最小化することと見ることができる.本研究の問題は,連続と離散のM凸集合のミンコフスキー和で得られる集合上での最小化問題となる.この「連続と離散のハイブリッド」の問題は,連続と離散の場合と性質が異なる.一方で,本研究で近接定理と呼ばれる性質は引き継がれることを示した.これを応用することにより,公平割当の問題の計算量を分類した.この成果は国際会議ICALP 2024に採択され発表予定である. 他にも,補助金を用いた公平割当問題の研究も行い国際会議で発表済みである.
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