研究課題/領域番号 |
17K12704
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
認知科学
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研究機関 | 東邦大学 (2018-2019) 東京電機大学 (2017) |
研究代表者 |
我妻 伸彦 東邦大学, 理学部, 講師 (60632958)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 神経同期 / 神経回路モデル / Border Ownership / 図方向決定 / 視覚的注意 / 視覚情報処理 / 図領域統合 / 神経細胞同期発火 / 注意選択 / 神経回路ネットワークモデル / Border-Ownership / 同期発火 / NMDAシナプス / 脳型階層構造 / 選択的注意 / 計算論的神経科学 |
研究成果の概要 |
図地分離に関係する神経機構として、輪郭からの図方向に選択的に応答するV2の図方向選択性(BOS)細胞が知られている。近年、BOS細胞の同期が電気生理学的に示された。本研究では、BOS細胞同期のメカニズムを計算論的に検討した。具体的には、空間的注意と物体的注意を仲介する2つの異なるトップダウン的信号がBOSモデル細胞へと投射する神経回路モデルを構築した。生理学的知見に基づき、神経活動へ修飾的に作用するNMDA型シナプスがトップダウン的信号を仲介する。提案する神経回路モデルは、電気生理学的に示されたBOS細胞の同期発火特性を良く再現した。この結果は、物体領域知覚の皮質メカニズムを示唆する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
サルV2のニューロンが、図方向(Border Ownership, BO)に対して選択性を持つことが知られている(BOS細胞)。最近、皮質において、空間的に離れて配置されたBOS細胞の同期発火が、物体知覚の皮質表現である可能性が示唆された。しかし、空間的に離れて配列されたBOS細胞が同期するための神経回路メカニズムは、生理実験的な検証が困難であり、その詳細も未知であった。本研究が提案する神経回路モデルにより、この問題への解法の示唆が与えられた。この結果は、生物の視覚処理メカニズムの理解だけでなく、コンピュータビジョンアルゴリズムの発展に寄与することが期待される。
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