研究課題/領域番号 |
17K12705
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
認知科学
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研究機関 | 生理学研究所 (2019-2021) 国立研究開発法人理化学研究所 (2017-2018) |
研究代表者 |
岡崎 由香 生理学研究所, システム脳科学研究領域, 助教 (10718547)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | tDCS-EEG / attention / 注意 / 高精細度経頭蓋直流電気刺激 / 前頭眼野 / tDCS / 脳波 / ゆらぎ / SOA / α波 / アーチファクト / 高精細度電気刺激 / 脳・神経 |
研究成果の概要 |
日常生活の中で私たちは注意を特定の場所や物に向けるなど自由にコントロールすることができる。一方、意識的に長時間注意を一カ所に向け続けることは容易ではない。この背後には、時間と共に変化する脳の振動現象であるα波の特性が関与している可能性がある。本研究では、電気刺激による前頭眼野の活動の変調が注意の持続性を変化させ、非注意側に対応する視覚野のα波も持続的に変調することを明らかにした。さらに、前頭眼野と非注意側の視覚野の結合が持続的に抑制されている結果から、注意の揺らぎを引き起こす不要な情報伝達が抑制され、注意の維持が可能となったと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
認知機能と脳活動の因果性を示すためには操作的手法が不可欠である。高精細度tDCS-EEGは技術的課題が多く、これまでほとんど行われたことがない。この手法の確立より、電気刺激による局所領域の変調が可能となり、それがもたらす変化を全脳領域で同時に記録することが可能となった。本研究では、前頭眼野の活動を操作的に変調することに成功した。これにより、注意の維持は不要な領野間結合の持続的な抑制によって制御されていることが因果的に示された。このような制御機構は記憶、睡眠時などの積極的な外部入力の抑制が必要な場面でも重要であることから、本研究は高次機能・睡眠障害などの臨床応用に展開するための基盤となりうる。
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