研究課題/領域番号 |
17K12781
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生命・健康・医療情報学
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
稲垣 圭一郎 中部大学, 工学部, 講師 (10568942)
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研究協力者 |
平田 豊
BLAZQUEZ M, Pablo
YAKUSHEVA Tatyana
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 小脳 / 運動学習 / 空間定位 / 可塑性 / モデルシミュレーション / 前庭系 / 前庭動眼反射 / シミュレーション |
研究成果の概要 |
本研究では,小脳の運動制御・学習の基本メカニズムとその汎用性の理解を目指して前庭動眼反射運動学習と並進運動と傾き運動の識別という双方課題を実現しうる小脳数理モデルを構築するとともに,それらの計算機シミュレーションを実施した.本研究により,小脳平行線維とプルキンエ細胞間の可塑性によって,運動に関連する入力信号が学習のゴールに対応するように調整されることで運動学習が成立していることを明らかにした.さらに同小脳モデルで並進・傾き運動の識別メカニズムについても学習や小脳内細胞活動の再現が可能であることを示した.こうした結果から,小脳の運動制御・学習の基本メカニズムに高い汎用性が伴うことを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,小脳の運動制御・学習の基本メカニズムが運動種によらない高い汎用性を有することを示した.従来,小脳神経回路網の均一構造により,運動種をとわず,その学習・制御メカニズムに普遍性が存在することが指摘されていたが,本研究は計算機シミュレーションにより普遍性をサポートする結果を初めてしめしたものである.一方で,本研究成果は,小脳にみられる柔軟かつ精緻な運動制御機構を,運動種を問わずにロボット適応制御などへの工学的応用を可能とする一指標にもなるものと考えられる.
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