研究課題/領域番号 |
17K12980
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
社会システム工学・安全システム
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
福田 恵美子 東京工業大学, 工学院, 准教授 (50546059)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ゲーム理論 / 待ち行列 / 社会厚生 / 実験室実験 / シミュレーション / 限定合理性 / 社会システム / 待ち行列理論 |
研究成果の概要 |
客が戦略的にサービス窓口への到着時刻を選択できるような待ち行列ゲームについて、理論、実験の両面から研究をおこなった。 まず、従来連続モデルとして扱われていた待ち行列ゲームについて、サービス時間を一般化した離散モデルを構築し分析した。次に、理論結果を検証する実験室実験をおこない、実際には均衡より分散して到着することや、サービス時間分布による平均待ち時間の変化は概ね理論結果通りだが、到着方法の違いは平均待ち時間に影響を与えないことがわかった。最後に、限定合理性を取り入れたさまざまな学習過程を用いたシミュレーションを実施し、理論結果の検証および実験結果との比較をおこなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
実験室実験での成果から、対称ナッシュ均衡での予測よりも客の到着が分散して、低い平均待ち時間が実現され得ることが示唆された。この結果等を踏まえた計算機実験(シミュレーション)の結果から、客が参照する情報や学習方法の違いにより、均衡よりも開店時刻への集中が緩和されたり、平均待ち時間が少なくなったりすることがわかった。本研究の成果は、客への情報の提示の仕方を工夫することで、客が自発的に混雑のピークを緩和する行動を取るよう誘導できることを示唆している。これは、サービス窓口に過剰な負担を強いることなく、また客にも行動を強制することなく混雑解消できるシステムの提案につながる点で、大きな社会的意義を持つ。
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