研究課題/領域番号 |
17K13006
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
自然災害科学・防災学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
加古 真一郎 鹿児島大学, 理工学域工学系, 助教 (60709624)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 長江希釈水 / 領域大気モデル / 海洋循環モデル / 水蒸気フラックス / 双子実験 / 感度実験 / moisture flux / Moisture flux / 集中豪雨 / 平成21年中国・九州北部豪雨 / 自然災害 / 大気海洋相互作用 |
研究成果の概要 |
本研究は、海洋循環モデルと領域大気モデルを用いた双子実験と感度実験により、長江希釈水が九州・中国地方周辺における集中豪雨の発生・発達に与える影響について調べた。その結果、長江希釈水の流入に起因した東シナ海南部の海面水温の低下が、中国・九州地域周辺の集中豪雨に対して有意な影響を与えることが明らかとなった。海面水温が低下するにも関わらず、降水量が増大する要因は、その低下に起因した風速場の変動により水蒸気フラックスの収束・発散場が大きく変動することにある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
東シナ海への長江からの淡水流入をテーマにした既往研究は、ほとんどが塩分、海色・濁度、生態系への影響を議論しており、Kako et al. (2016)で示されたような長江希釈水に起因した水温分布の形成・変動過程が、その直上の大気に与える影響や、集中豪雨などの激甚災害に与えるインパクトへの言及は皆無であった。本研究は数値実験を通して、長江希釈水が夏季東シナ海陸棚域の海面水温を低下させ、その水温低下によって励起される東シナ海上の大気応答が、集中豪雨の発生・発達に対し、統計的な有意性が見出される程度に寄与することを初めて示した。これらの成果は、国内外の主要な学会で発表した。
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