研究課題
若手研究(B)
本研究の目的は,運転中の注意・集中が低下した状況を疑似的に作り,①高齢者の運転特性を明らかにすること,②高齢運転者の事故の発生機序を明らかにすることであった.被験者に対し,集中してシミュレータの運転を行う場合(通常運転課題)と,数を数えながら運転を行う場合(注意配分課題)の2つの課題を実施した.その結果,高齢者群は中年者群に比較して,バックミラーやサイドミラーを確認する回数が有意に少ないことが明らかになった.
本研究で,高齢運転者は中年者と比べて安全確認であるミラー確認が少ないという特徴があることが示唆された.高齢の方が安全に運転できる社会を実現するためには,高齢運転者の運転特徴をとらえ,高齢者に教育や指導をすること,自動車自体を高齢者にとって使いやすいものにしていくことなどが有効であると考える.本研究によって明らかになった高齢者の運転特性について,さらに研究を進めていくことで,安全な社会の実現に貢献できるものと考えている.
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Parkinsonism Relat Disord.
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