研究課題/領域番号 |
17K13223
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
応用健康科学
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
岡田 貴裕 佐賀大学, 医学部, 助教 (30584809)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 生活習慣病 / マクロファージ / 糖鎖 / バイオマーカー / 肝炎 / 疾患マーカー |
研究成果の概要 |
本研究では、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の進行と肝常在性マクロファージ(クッパー細胞)における糖鎖抗原の発現との相関を調査した。マウスモデルを用いた検討の結果、NASHの発症に伴ってクッパー細胞の膜タンパク質に起こる糖鎖修飾が速やかに変動し、ガラクトース/N-アセチルガラクトサミン残基を有した糖鎖の発現が亢進することを明らかにした。また、病態が進行するにつれて糖鎖の分岐構造のバリエーションに変化が生じることを明らかにできた。さらに、遺伝子発現変動解析の結果から、このような糖鎖修飾の変化がB3gnt5遺伝子の発現亢進、およびSt6gal1遺伝子の発現低下に起因することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
NASHは早期診断の方法が確立されておらず、自覚症状を伴わないために肝がんや肝硬変への進展リスクが高い生活習慣病である。本研究で得られた結果をもとに、初期病態を反映するような糖鎖抗原の分布について詳細な検討を行っていくことで、クッパー細胞の性状変化に基づく診断バイオマーカーの開発が可能になると考えられる。これを実現化できれば、例えば血液生化学検査のように身体的・精神的負担の少ない病態鑑別が可能となり、子供から老人に至るまで幅広い年代に対して生活習慣病の早期予防を実施できるようになると期待される。
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