研究課題/領域番号 |
17K13259
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物分子化学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
沓村 憲樹 筑波大学, 国際統合睡眠医科学研究機構, 准教授 (00439241)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 抗トリコモナス活性 / 構造活性相関 / オピオイド / 原虫感染症治療薬 / BNTX / チオール捕捉能 / Favorskii型転位 / 4,5-エポキシモルヒナン / モルヒナン / ノルモルヒナン / Favorskii転位反応 / 鎮痛 / モルヒナン骨格 / トリコモナス症治療薬 / 有機化学 / 合成化学 / 感染症 / 生理活性 / 薬学 |
研究成果の概要 |
δオピオイド受容体拮抗薬7-ベンジリデンナルトレキソン(BNTX)が抗トリコモナス活性を有する事を見出した。そこで、その活性発現の作用機序の解明を目的として本研究を実施した。様々なBNTX誘導体を合成し、それらの抗トリコモナス活性とオピオイド受容体との結合親和性を評価・比較した結果、抗トリコモナス活性とオピオイド受容体との親和性にはそれほど相関が無い事が分かった。一方、BNTX誘導体の共役二重結合は、抗マラリア活性と同様に抗トリコモナス活性発現に重要な因子である事を確認した。また、BNTX誘導体合成の過程で4,5-エポキシモルヒナン化合物に特有な新規Favorskii型転位反応を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
トリコモナス症は、T. vaginalisという原虫によって引き起こされる性感染症の一つで、毎年世界で1億人以上の新規感染者が報告されている。我が国ではメトロニダゾールが第一選択薬として用いられているが、近年は耐性株も報告されており、新規作用機序の治療薬の開発が望まれている。本研究で見出したBNTX誘導体は中程度の抗トリコモナス活性を有しており、トリコモナスの抗酸化系を阻害するという新しい活性発現メカニズムが提案された。実際、メトロニダゾールはT. vaginalisにもリスザルのT. mobilensisにも殺活性を示したが、BNTX誘導体はT. vaginalisにのみ殺活性を示した。
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