研究課題
若手研究(B)
海馬は日々の経験についての記憶に必須の脳領域である。近年、これらの記憶についての情報を保存する細胞群(memory engram)が海馬内に形成されることが明らかになってきた。しかし、それらがどのように形成され、どのように機能しているのかはいまだ全くの謎のままである。この問題に対して、私達は自由に動き回るマウスの海馬神経細胞一つ一つからの活動記録を行った。結果、memory engramが形成される際の特徴的な活動パターンを同定し、さらにこれらの細胞群が保存している情報の種類を同定した。この成果は、脳が記憶を保存し、思い出すメカニズムについての理解を大きく前進させた。
私達動物の脳がどのように記憶を保存し、そして利用しているのかは現代神経科学の大きな謎である。近年の技術的な進歩により、一つ一つの記憶に関わる神経細胞群がどれなのかを見つけることが可能になった。本研究では、記憶について特に重要な役割を果たしていることが知られる海馬で、こうした神経細胞群が一体どのような情報を保存しているのかを明らかにした。本研究は、脳と記憶のメカニズムについての理解を大きく前進させた。
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Science
巻: 361 号: 6400 ページ: 392-397
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Journal of Experimental Neuroscience
巻: eCollection 2018
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