研究課題/領域番号 |
17K13299
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ジェンダー
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
佐藤 美和 お茶の水女子大学, 生活科学部, 学部教育研究協力員 (80750992)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | パートナーシップ制度 / 同性婚 / 同性パートナー / 事実婚 / LGBTQ / SOGI / パートナーシップ証明 / LGBT / 同性カップル / 性的マイノリティ / 人権 / 同性パートナーシップ / 法社会学 / ジェンダー法学 |
研究実績の概要 |
2022年度は、パートナーシップ制度の制定過程に関して、国内の自治体におけるパートナーシップ制度の検討・導入に関する新しい動向に合わせた資料収集、文献研究、調査準備、及び婚姻の平等と社会的承認論に関する文献研究を行った。特に、パートナーシップ制度の導入過程ついて、前年度までに明らかにした推進要因と制度構築の特徴の枠組みに基づいて整理することに加えて、ファミリーシップ制度のような子供への範囲の拡大や自治体間での連携等の新たな取組の導入状況についても検討した。 また、同性カップルが法的に結婚することを認めていない民法や戸籍法の規定は憲法違反だとして婚姻の平等を求める訴訟が提起され、一部の判決が出ている状況を踏まえ、2021年3月の札幌地裁判決、2022年6月の大阪地裁判決、2022年11月の東京地裁判決に関する資料を収集し、自治体レベルのパートナーシップ制度の普及状況との関連の観点から整理を進めた。あわせて、犯罪被害者給付金の給付対象や不貞行為を理由とする関係の破綻に対する慰謝料請求等をめぐって、同性間のパートナーシップを異性間の事実婚と同様に扱うかどうかについて争われた事案についても資料収集と整理を進めた。 さらに、自治体レベルのパートナーシップ制度の拡大や、そのことによる性的マイノリティが抱える困難の可視化とその解決を求める議論の展開が、国内における婚姻の平等をめぐる議論とどのように関連しているのかを明らかにするため、社会的承認論の観点から検討するとともに、同性カップルに対する法的保障の必要性がどのように受容されたかに着目して、前年度までに分析したオランダ及びアメリカとの国際比較を行うための論点を整理した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度は、計画していた調査で収集した資料の整理・分析と文献研究をおこなうことができた。一方で、その成果報告と国内でのパートナーシップ制度に関する聞き取り調査の実施が計画よりも遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
パートナーシップ制度の制定過程について、引き続き調査と文献研究を実施し、国際比較を行う。特に、国内ではパートナーシップ制度を導入・検討する自治体が当初の計画以上に増えていること、および、新型コロナウィルス感染症拡大の影響を踏まえ、当初計画していた調査方法の変更を含めた見直しを行う。
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