研究課題/領域番号 |
17K13467
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
日本語学
|
研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
森 勇太 関西大学, 文学部, 准教授 (90709073)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 行為指示表現 / 連用形命令 / 命令形式 / 敬語 / 待遇表現 / 歴史社会言語学 / 洒落本 / 方言接触 / 地域差 / 命令表現 / 東西差 / 方言 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は,行為指示表現の地理的・歴史的変種の調査を通して,各変種の表現法の差異がなぜ,どのようにして生まれてきたのかを明らかにすることである。この社会変化と待遇表現の変化の関連性を明らかにするため,方言研究と文献研究を組み合わせて研究を実施した。まず,方言研究においては,西日本諸方言における連用形命令のバリエーションの形成過程を明らかにし,各方言でそれぞれの地域にある言語形式とアクセント体系を元に連用形命令が形成されていく様子を明らかにした。また文献研究では,近世後期における行為指示表現を調査し,中央語の敬語をそれぞれの地域の体系に受け入れていく様相について研究を進めた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって,コミュニケーションにかかわる言語変化がどのように起こるか,ということの一端が示されたと考える。 近世後期における行為指示表現の調査から,話し手と聞き手との関係によって敬語を固定的に運用する江戸と,発話意図や談話の構造によって敬語を流動的に使用する上方という対比が明らかになったが,これは現代につながる地域差である。尾張は地方都市が標準的変種の影響を受けたときの運用変化の一つの事例を示している。連用形命令の地域差からは,各地の方言が,新しい形式を取り入れるときに,当地の言語の構造や語彙的資源に従って形を変える様相が確認でき,このことによって地域差が形成されると考えられる。
|