研究課題/領域番号 |
17K13476
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
英語学
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研究機関 | 名城大学 (2020-2022) 椙山女学園大学 (2017-2019) |
研究代表者 |
池 沙弥 名城大学, 外国語学部, 准教授 (10738214)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | multimodal analysis / smile / stance-taking / social relation work / interactional space / backchannel sequence / rapport / rapport orientation / ELF communication / stance alignment / turn-taking / ELF / World Englishes / backchannel / interaction analysis / negotiation |
研究成果の概要 |
本研究の最も大きな業績は、スマイルやうなずきなどの言語要素の持つ層的意味の解明である。相槌行動の文化差が明らかになり、また、ELFにおいて言語的要素は共有されていても、その機能や意味の理解が共有されるとは限らないことが明らかとなった。そこで、インタラクションを空間ととらえ、言語的意味(ユーモア、感情など)、構造的意味(発話開始、ターン調整など)、インタラクション的意味(同調、スタンス表示など)、そして社会的意味(ラポールの形成、発展など)を包括的に分析する枠組み(Interactional Space Model)を提唱、実践することでELFにおけるラポール構築過程を可視化することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、異なる文化と言語背景をもつ会話参与者同士が、どのように相槌やそれに準ずる言語的リソースを駆使してインタラクションを成り立たせるのか、そして、異なる期待を持つ者同士がどのように互いの言語使用の文化的差異を理解し、会話内でのラポールを構築するのかを明らかにすることができた。これは現代のELF研究におおいに貢献すると考える。また、分析結果から言語的特徴の意味理解だけでなく、それらの持つ社会的意味がELFにおいては交渉されており、それが共有されればお互いに使用できる言語的リソースの幅が増える可能性も示唆された。この点は今後の研究の方向性を決める有意義な成果である。
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